ホーム » 大型バイクって? » 大型バイクの維持費は高い?

車検制度と税金がもたらす固定費の重み

大型バイクを所有しようと考えたとき、中型以下のバイクと決定的に異なるのが車検制度の存在だ。
250cc以下の軽二輪クラスであれば車検がないため、乗りっぱなしにすることも制度上は可能だが、大型バイクは排気量を問わず2年に一度の継続検査を受けなければならない。

ユーザー車検を利用して法定費用だけで済ませる手練れもいるが、多くのライダーは安全性を考慮してショップに依頼することになる。
そうなれば、点検整備費用や代行手数料を含めて数万円から10万円近くの出費が2年ごとに確実にかかる。

さらに、毎年5月には軽自動車税の納税通知書が届き、強制保険である自賠責保険料も車検時にまとめて支払わなければならない。

これらに加えて、万が一の事故に備える任意保険も、排気量が無制限となる大型区分では保険料が高めに設定される傾向がある。

特に車両保険を付帯させた場合の金額は跳ね上がるため、バイクに乗る頻度に関わらず、ただ所有しているだけで年間数万円から十数万円の固定費が財布を圧迫し続けることになるのが現実だ。

パワーがあるゆえの消耗品の激しい劣化

維持費の中で想像以上の出費となるのが、タイヤやオイル、ブレーキパッドといった消耗品の交換費用である。

大型バイクは車重が200キロを超えるものが多く、エンジンパワーも強力であるため、発進や停車のたびにタイヤやブレーキにかかる負荷は中型バイクの比ではない。
ハイグリップなスポーツタイヤを履かせた場合、激しい走り方をするライダーであれば3000キロから5000キロ程度でスリップサインが出てしまうこともある。

大型バイク用のタイヤは幅が広くサイズも特殊であるため単価が高く、工賃を含めれば前後セットで5万円から8万円ほどの出費となることも珍しくない。

また、大排気量エンジンは一度に入れるオイルの量も多く、3リットルや4リットルといった量が必要になる上、高性能エンジンには高価な化学合成油が推奨されることが多い。
チェーンやスプロケットも強大なトルクを受け止めるために太く頑丈なものが採用されており、交換時の部品代は驚くほど高額だ。

走れば走るほど、これらの消耗品費がボディブローのように家計に効いてくるのである。

燃費性能と燃料代のシビアな現実

近年のバイクは環境規制への対応やインジェクション技術の進化によって燃費性能が向上しているとはいえ、やはり大型バイクの燃費は決して良いとは言えない。

リッタークラスのスーパースポーツや重量級のクルーザーで市街地を走行すれば、燃費がリッター10キロ台前半に落ち込むことは日常茶飯事である。
さらに注意すべきは、多くの大型バイクがハイオクガソリン指定であるという点だ。

レギュラーガソリンに比べてリッターあたり10円以上高い単価を払い続けなければならないため、長距離ツーリングに行けば行くほどその差額は積み重なっていく。

週末のツーリングで数百キロを走破し、そのたびに数千円のガソリン代が消えていくことを考えると、趣味にかけるコストとしては相応の覚悟が必要になる。

維持費を節約するために乗るのを控えるのでは本末転倒だが、大型バイクの楽しさを享受するためには、ガソリン代というランニングコストを許容できる経済的な余裕が求められるのである。